有料老人ホームの仕事内容を徹底調査しました。気になる収入ややりがい、今後の将来性がまるわかり
高齢者の要介護状態や仕事の都合により、特別養護老人ホームなどの入居を待てないという人もいるでしょう。デイサービスや在宅介護の数時間だけでは介護時間が足りないという人も。そんなときの選択肢のひとつに、有料老人ホームがありますが、介護職員はどのような仕事内容、収入、やりがいがあるのかを調査しました。
目次
有料老人ホームとは?
有料老人ホームは、要介護度に合わせた介護サービスを24時間体制で提供する施設です。運営の多くは民間企業となっていて、介護施設としての要件を満たし都道府県や市町村で認可を受けて運営しています。
有料老人ホームは、介護付きや住宅型などに分類されており、自立した人もいれば要介護度の高い人も幅広く受け入れることが多いです。利用者は大変高額な利用料金を支払うことが特徴で、それ相応のサービスの質を求めている人が利用します。最近では比較的安価な有料老人ホームも増え、利用しやすい施設も多くなってきました。
受けられるサービスは他の介護施設と大きな変わりはなく、生活支援や身体介助、食事介助など一般的な介護を基本とします。何が他の施設と違うのかといえば、敷地内にレストランやカフェ、シアターホールや運動場、プールなどが完備されたところが多いことです。
設備はもちろん、介護サービスのクオリティが格段に高く、まるでリゾートホテルに滞在しているような施設もあります。
有料老人ホームの仕事内容・はたらく人に求められることとは?
高齢者を手厚いサービスで迎え入れる有料老人ホームですが、働く介護職員の仕事内容は、他の介護施設とほぼ変わりません。しかし、有料老人ホームだからこそ求められる人材の心構えもあります。
有料老人ホームはどんな人が活躍できる?
さまざまな介護施設と同様に、基本的な介護知識や技術を持ち合わせていることはもちろんですが、有料老人ホームではプラス「礼節」「身だしなみ」「話し方」といったサービス業に関わる要素が求められます。
費用が高額で、施設としても高級マンションレベルのホームが多いため、相応のサービスを求められることが多いからです。気づかいが下手、普段から行動が荒々しい、敬語が使えないといったような人には向いていません。
有料老人ホームのやりがいとは?
有料老人ホームのやりがいは、利用者の方々とのコミュニケーションにあるでしょう。要介護度に関わらず、さまざまな高齢者との交流がありますので、世代を超えた人間関係を構築することができます。
また、利用者やその家族からの声かけも、日々の業務を労ってもらえるため「明日も頑張ろう」と思え、やりがいにつながっていきます。
有料老人ホームではたらくメリット・デメリット
さまざまな介護施設のなかで、有料老人ホームを選び働くメリットやデメリットには、どんなものがあるのでしょうか。
メリット
有料老人ホームでは、介護状態を問わずに入居することができる施設が多いです。そのため、介護レベルに沿った段階的な介護技術を身につけることができ、高齢者とのコミュニケーション能力も格段にアップします。
高齢者との会話のなかからも考え方や思いを聞く機会が増えるため、より必要とされていることや対応の仕方も利用者に合わせやすく、良いサービスを提供できるようになるメリットがあります。
また、有料老人ホームでの介護は、1人の介護職員が受け持つ利用者の数が少ない特徴があります。きめ細かいサービスを提供するために配慮された人員配置になっており、介護にも慌ただしさがなく、一つひとつのサービスを丁寧に行える余裕ができるのです。
デメリット
デメリットとしては、介護サービスを行う上で利用者によって感じ方が違うという点です。施設で定められたサービスの質を落とさないように提供しても、クレームを受けることも稀にあります。
特に有料老人ホームは、高額な費用をかけて入居する人が多いため、サービスの質が人によって異なることや内容が違うことがあると、クレームになりやすいため注意が必要です。
有料老人ホームの気になる収入は?
厚生労働省が調査した介護施設で働く職種の給与額では、有料老人ホームの介護福祉士で244,000円、その他の介護職員で207,000円となっています。
有料老人ホーム以外の介護施設と比較しても、有料老人ホームの平均給与は高いことが分かるでしょう。少しでも多くの収入を得られる介護職員を目指すのであれば、有料老人ホームの求人を探すことも1つの手段かもしれません。
参照元:給与
有料老人ホームではたらくまでに必要な資格・準備
有料老人ホームで介護の仕事をするためには、最低でも介護職員初任者研修を修了していることが必要です。実際には無資格で働ける内容もありますが、利用者に触れる仕事をするためには、欠かせない資格になっています。
難易度も低めで、受験する年齢や学歴にも条件がありません。誰もがチャレンジできる資格ですので、トライする価値はあるでしょう。
また、経験を積みながら介護福祉士を目指す人なら、介護職員実務者研修も必要です。施設ごとに必須となる資格条件がありますので確認をしてみてください。
クオリティを追及した介護サービスを身につけよう!
有料老人ホームでは、環境や求めるサービスによって費用が高額で、一千万~億となる費用が必要になる施設までさまざまです。富裕層の利用者も多いため、設備や環境もキレイで最新のものが導入されていることも珍しくありません。充実した環境で働けることもまた、有料老人ホームで働けるメリットでしょう。
介護技術はもとより、介護サービスの質にもこだわって働きたい人には有料老人ホームの仕事が適しています。ぜひチャレンジしてみてください。