デイサービスの仕事内容を徹底調査しました。気になる収入ややりがい、今後の将来性がまるわかり
自宅を拠点にして介護サービスを受けられるデイサービスは、要介護者本人や家族にとっても人気の介護方法です。デイサービスで働く場合には、どんな人が求められ活躍できるのでしょうか。メリットやデメリット・収入・働く方法などをチェックして、介護業界への転職に役立ててください。
目次
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デイサービスとは？
デイサービスは、別名「通所介護」とも呼ばれるように、施設へ通いながら介護サービスを受ける介護方法です。自宅から施設へ通うことで孤独感の解消にもなり、心身機能がこれ以上悪化しないようにし、同居する家族の負担を軽減するなどの目的で利用されます。
家族も安心して利用者を送り出せるのは、幅広いサービスが受けられるからです。
- 自宅から施設への送迎
- 食事や入浴などの日常生活介助・支援
- 口腔ケアや機能向上に向けてのサービス
- 機能向上を促すレク活動 (グループ活動)
- その他の交流
自宅で介護をする人の負担をグッと軽減でき、また要介護者も周囲に気遣うことなく自宅で過ごせるようになります。デイサービスは、要介護認定1～5の人が利用できるもので、要支援1.2の人は利用できません。
デイサービスの仕事内容・はたらく人に求められることとは？
デイサービスで働くといっても、介護職のさまざまな役割の違いを知らない人は、仕事内容をイメージできない人も多いでしょう。今後、デイサービスでの仕事を検討している人は気になりますよね。
まずは、こちらの図表をご覧ください。
参照元：参考資料３ 参考資料（通所介護・療養通所介護）
※要支援者が利用するのは「介護予防通所リハビリテーション」で、目的が異なります。
デイサービスを利用する要介護者の割合でみてみると、要介護1、要介護2の人が半数を占めています。さまざまな介護施設と比較しても、ある程度は自立した人が多いのです。
デイサービスは、他の介護施設で働く介護職の人よりも、負担のかからない仕事が多くなっています。では、実際にどういった仕事内容なのかご紹介していきましょう。
自宅から施設間の送迎
要介護者宅へお迎えに行き、車までの移動をサポート。乗り降りを介助します。乗合の場合には要介護者宅のルートを確認。お迎えの時間を設定し、自らがハンドルを握ることもあります。
入浴介助
衣類の脱着、洗身・洗髪を介助するのはもちろん、浴室での転倒予防やヒートショックが起こらないようにも配慮します。また、ドライヤーや整髪なども行い、身支度を整えることも仕事です。施設によっては入浴介助のプロとして、専門のスタッフが常駐することも。
食事介助
食事の配膳や下膳、食事を口へ運ぶこともデイサービスで実施。利用者の状態に合わせて調理された食事が提供されますので、食べる姿を見守りながら具材の大きさが適切かどうか、噛めているかなどをチェックし誤嚥を予防します。食後の歯磨きや服薬サポートまでが食事介助です。
排泄介助、トイレサポート
定期的に決められたトイレタイムには、トイレへの声かけ・誘導・排泄介助を行います。利用者が自力でできることを増やすことで、自信になり「自分でやってみよう」という意識をもたせるためです。
レクレーション活動
ほぼ毎日のようにレクレーションが行われているため、デイサービスの職員は企画から進行までを交代制で行います。考えるレクや体操も交えたレクなど、遊びの中に機能向上や人との交流、楽しみを見出してもらえるような工夫が必要です。
デイサービスはどんな人が活躍できる？
デイサービスの仕事は、要介護者の「まだ自分でできること」を維持させ、機能向上を図るものでなくてはなりません。そのため、常に「目配り・気配り・思いやり」を忘れないことが大切です。
どんな人が活躍できる仕事なのかは、次のとおりです。
- 人との会話が楽しい
- 仕事も楽しみながら頑張りたい
- 和やかな雰囲気が好き
- みんなを楽しませる企画を考えるのが好き
- 気が利くといわれる
たくさん触れ合う機会がありますので、積極的に話しかけ、会話を通してコミュニケーションを深められる人は適任です。ただ、最初は誰しも緊張や不安があります。先輩方の元気な対応を真似て、徐々にデイサービスでの仕事を定着させていきましょう。
デイサービスのやりがいとは？
デイサービスで最もやりがいを感じる瞬間は、利用者が喜んでくれること。さまざまな性格の利用者がいますので、ときにレクも楽しめていないように感じたり、なかなか会話が弾まなかったりする利用者がいます。しかし「ありがとう」「楽しかった」などの一言があるだけで、支援できたことに喜びを感じられるのです。
また、利用者家族の負担が軽減されたことで、感謝されることもあります。誰かの役に立てる仕事ができていることは自己肯定感にもつながり、自信をもつことができますし、やりがいも感じられます。
デイサービスではたらくメリット・デメリット
介護の仕事というだけで「きつい」「つらい」と考えてしまう人もいるかもしれませんが、デイサービスで働く人たちの多くは、笑顔でとても楽しそうに働く人も多いです。仕事でのメリットやデメリットには、どんなものがあるのでしょうか。
メリット
- 夜勤なし、残業なし
- 休みが固定されていて不規則にならない
- 日常生活の介助がメインである
- 他の介護施設に比べると体力面の負担が少ない
勤務は日勤のみなので自分の体調を整えられ、生活のペースが乱れることがありません。要介護度の低い人が多いので負担も少ないのがメリットです。
デメリット
- 車の免許が必要なケースが多い
- 身体介護メインではないので、介護技術は高めにくい
- 介護職のなかでも収入は低め
夜勤や残業がほぼないので、収入は他の介護職より低めです。送迎があるため車の免許が必須になることも多くなります。介護技術を学びたいと考えている人は、身体介護が少ないためデメリットに感じられるかもしれません。
デイサービスの気になる収入は？
実際の求人からデイサービスの収入がどのくらいになるのかをピックアップしました。正社員でも施設によって収入には幅があります。パートの収入も調査しましたので、参考としてご覧ください。
【正社員】
A社 月給21.2万円〜
B社 月給18.7万円〜19.7万円
C社 月給18万円〜24万円
D社 月給18.4万円〜
E社 月給14.9万円〜16万円
【パート】
A社 時給1,100円〜
B社 時給956円〜
C社 時給1,000円〜
D社 時給950円〜
E社 時給1,100円〜1,120円
デイサービスではたらくまでに必要な資格・準備
「デイサービスで働きたい」
「でも資格がない…」
安心してください。デイサービスでは無資格・未経験でも就業可能です。デイサービスでは介護資格よりも、コミュニケーション能力や注意力・観察力が必要とされます。未経験歓迎の職場も非常に多いです。
基本的な介護の知識を研修させてから勤務となる施設もありますし、資格取得に向けた支援を行う施設もあります。正社員として働く場合には、採用条件に必要になる介護資格が掲載されることもありますので、可能ならば資格もあった方が有利でしょう。
- 介護福祉士
- 介護職員基礎研修修了者
- 介護職員実務者研修修了者
- 介護職員初任者研修修了者
有資格者は、より専門的な知識をもって仕事ができます。今後、介護業界でスキルアップしたい人なら資格取得に向けて学んでおくこともおすすめです。
デイサービスで利用者と一緒に元気な毎日を！
不自由さを感じている利用者は、どうしても家のなかで孤独になりがちです。忙しい家族に要求することも多く、介護疲れを引きおこせば、利用者や家族からも笑顔が消えてしまうことも。
デイサービスは、孤独感の解消や心身機能維持、家族の負担を軽減して、笑顔をつくる仕事でもあります。介護職のなかでも働きやすい職種ですので、介護業界への転職を考えている人は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
